アレルギー性疾患とは、気管支喘息、アトピー性皮膚炎など、
アレルゲンに起因する免疫反応による人体に有害な局所的又は全身的反応に係る疾患のことです。
花粉症とは、植物の花粉が原因で生じる季節性アレルギー性疾患の総称です。
主に、鼻の症状からなるアレルギー性鼻炎や目の症状からなるアレルギー性結膜炎が現れます。
原因となる植物は、スギやヒノキ、イネ、ヨモギ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバなどです。日本はスギ林が多く、スギ花粉症の占める割合が最大です。
花粉は植物の種類によって飛散時期が異なります。スギの場合は1月以降、ヒノキの場合は3月以降、イネは5月から6月にかけて流行がみられます。
花粉は、鼻や目から体内に取り込まれると免疫機能によって異物として認識され、IgE抗体が作り出されます。
IgE抗体は、体の中で、アレルギーに関わる肥満細胞にくっつきます。その状態で再度花粉が侵入すると、IgE抗体が花粉を抗原(異物)として捕らえ、肥満細胞から、ヒスタミンやロイコトリエンといった物質が放出されます。
これらの物質が神経や血管を刺激することで、花粉症を発症します。
症状から診断できることが多いですが、採血等でアレルギーの原因を特定することもできます。
抗アレルギー剤、点眼薬、点鼻薬などを使用します。減感作療法、モノクロナール抗体による注射薬を使用することがあります。